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【小説】風邪

porridge

ピンポン

ぼんやりとした意識の中、玄関の呼出音がうっすら聞こえた。
感覚が戻りつつある手が握っているスマホ。
表示されたメッセージ画面で記憶が一気に呼び起こされる。

あぁ、イェウンとやり取りしている間に寝落ちしたんだ。

身体を動かすと、汗でぐっしょりと濡れたTシャツがまとわりついた。
まだ鉛のように重い身体に、起きるのを諦めそうになる。

ピンポンピンポンピンポン

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