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【コラム】KPOPアイドルと体型管理についてールセラフィムドキュメンタリー【KPOP】

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ルセラフィムのドキュメンタリーで、スタッフに自己管理が足りなかったのでは?と言われて、涙しながらコメントするメンバーのSAKURAが話題になっていました。

今回はそれと絡めながら、KPOPアイドルと体型管理、それが及ぼす社会的影響について、保健衛生学の観点も交えて書いていきますね。

この記事で分かること
・KPOPアイドルが究極に体型を絞る問題点
・アイドルが体調不良にならないための対策

目次

ルセラフィムドキュメンタリー

まず議論の発端になったルセラフィムのドキュメンタリーについて。

エピソード3の6:45〜頃から始まるシーンです。

カット割りのせいか、文脈が分かりにくいところもありまず、大体の流れとしてはデビュー前の撮影の後に、

・チームの男性スタッフから「自己管理が足りなかったように思えた」とコメント
・それを受けてSAKURAが「頑張っている中でこう言うふうに言われて悔しい。体型管理は大切で、甘いと悪く言われて悩んでいるアイドルを何度も見てきた。自覚して頑張ろう」と話す
・チェウォンとユンジンは「メンバー個人に合う献立で食事していこう、自覚を持つ時間を作ろう」と話す
・チーム女性スタッフが「メンバー間でこういう話をする時間も必要だね」
・最終的に「頑張ろう!」

みたいなトラブルからの一致団結、雨降って地固まる、みたいなストーリー構成でした。

まず、どのメンバーのこと?ってくらいみんなスマートな細すぎるくらい体型です。(脱退したメンバーかも?とも言われていますが、真偽は定かではありません)

KPOPアイドルは血の滲むような体型管理を想起させますし、一見サクセスストーリーのようですが、これを見せる必要あったの?とは思いました。

KPOPアイドルが究極に体型を絞る問題点

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KPOPアイドルは容姿端麗でどんな衣装も着こなさなくてはならないので、しっかりと自己管理をしなくてはならない。
…それは当然でしょうか?
商品価値として、それを求める社会や企業があるからこその結果ではないでしょうか?

KPOPアイドルの体型管理の問題点としては、2つあると考えていて、一つ目にアイドル本人の体調不良、二つ目に社会的影響です。

1.アイドルの体調不良

極端な栄養不足から体調を崩すのは、皆さんよくご存知の通りだと思います。

身体的には、

  • 体重増加不良(成長・発育不良)
  • 貧血
  • 便秘
  • 下痢
  • 易感染性(感染症にかかりやすい状態)

精神的な影響では、貧血とうつ病はかなり高い割合で関わっていると言われています。女性ホルモンバランスの異常も気分障害に加えて、骨粗鬆症や不妊のリスクもあります。

大きな問題としては、摂食障害が言われていますね。
摂食障害は、認知の歪みが原因だと言われています。痩せている姿がアイデンティティになってしまうと、食べることが怖くなってしまう、中でも有名な食べて嘔吐するという病気は神経性過食症と言って、摂食障害のひとつです。

これは、社会的影響にもつながってきます…。

2.社会的影響

KPOPアイドルの痩せて美しい姿がポピュラーになればなるほど、その美しさこそが求めるべき姿!というひとつの価値観が生まれます。

それに縛られたり、押し付けたりする社会は健全なのか?ということ。

そして、アイドルのスタイルを目指して無理なダイエットをして摂食障害になる人も少なくなく、注目され、賞賛されているアイドルが過度に痩せていることは、アイドル自身ではなくたくさんの人に影響を及ぼしていると考えられますね…。

この問題点に取り組んだのはファッション業界。最も有名なパリコレクションの行われるフランスでは、2015年4月にパリコレのランウェイ参加モデルのBMIが18.5以上に定められています。(モデルの最低BMIは定められていないようですが…)

ちなみにBMIの基準は図を貼り付けときますね。18.5以下からが痩せになります。

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KPOPアイドルは高身長化も進んでいて、ITZYで言えば全員が160cm台、体重は公表されていませんが、あの細さだと40kg前半だと思われます。

165cm45kgのアイドルで驚愕することはあまりないくらい体型管理が当たり前の認識になっていますが、この場合のBMIはなんと16.5です。

これは中等度の痩せですし、重度の痩せの一歩手前だと分かります。

アイドルが体調不良にならないための対策

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じゃあどうすれば良いんや!と思われる方もいらっしゃるでしょう…。

これから私の考えを書いていきます!

1.アイドルの健康管理は専門家がやって

まず、一つ目のアイドルの健康管理について。

こんなにタイトな、間違えば摂食障害に陥るリスクの高い体型管理を、アイドルの自己管理にすべきではないということです。栄養学や心理学を学んだ専門家をつけて食事管理をするべきです。

ルセラフィムの男性スタッフが、アイドルに対して自己管理が出来ていないと話したこと。それが体型のことに関してだとして、男性スタッフが専門家でないとしたら、あまり良いことではない気がします。

もちろんチームで積極的な意見を交わす必要はある。でも、体型に関してはセンシティブな内容であること、間違えば長期的に精神的なダメージを負ってしまうことを考えれば、対策は食事管理を共にする、ということではないでしょうか?

アイドルは商品ということを本人が自覚するのも大切ですが、その管理を本人だけに丸投げするのは正解か?と思うんです。

SAKURAくらい年齢も経験も成熟していれば良いですが、アイドルは大半が未成年ですからね。

しかもSAKURAは、日本でHKTやAKB、IZ*ONEなどの有名グループに所属して、すべてで人気メンバーだったトップアイドルですし、ルセラフィムでも核になるメンバーという、超異例の経歴の持ち主です。

そのSAKURAだからこそ、チームスタッフにこのような形で話せると思いますし、普通のアイドルやアイドル候補生は言われるがまま従うしかありません。

そう考えると、下手したらこの状況はハラスメントと言われても仕方ない事態です。

それをハイブという大企業がドキュメンタリーで流すというところが、会社の未熟さみたいなのを感じます。

ちなみに、ダイエットの鬼であるボディメイクの選手たちも、試合前になれば他のトレーナーの食事管理、トレーニング、メンタルサポートを受けることも多いです。このことから、極限まで絞るダイエットがどれほど過酷か分かると思います。

2.社会的影響について…

これも難しいですが、ルッキズム世論を変えるにはフランスのように行政対応しかない気がします。

うちのアイドルはBMIは18.5以上だよ〜っていう1人のアイドル、一企業での取り組みは難しいですし、業界全体としても売上が上がる試みはしても、下がるかもしれない試みはなかなかできないと思いますから。

でもアイドルは栄養学の専門家サポートを受けています!と大企業が率先してやるのは良いかもしれませんね、

それほど心身は繋がっていますし、痩せが及ぼす影響やダイエットには知識が必要だということをアピールするべきだと思うんです。

痩せるためにまず断食する、とか、お腹割るために腹筋トレーニングするという人はもういないと思いますが、ダイエットはどんな知識が必要なのか、自分に必要なカロリーはいくつか、などを知ることから始めるのも大切なのかなと思います。

あとは、KPOPアイドルは選ばれたアスリートだと認識することですね。

モデルの冨永愛さんが、「モデルになるために必要なのことは、細かいtips以前にDNA」とコメントしていたことがあるように、表舞台にたつスタイルの持ち主はある意味異端の存在。普通の人間じゃないんです。

羽生結弦選手や、ボルト選手が素晴らしいポテンシャルとスキルで世界頂点に立つように、アイドルもそういう存在だということ…。アイドルという特性上、身近な存在すぎて錯覚してしまうんですよね。

トップアスリートやアイドルに憧れて何かを始めるのはもちろん良いことですが、自分の健康あってのこと。自分のスタイルを見つめながら、より良さを追求していくのが良いんじゃないかなぁと思ってます。

まとめ

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KPOPアイドルの過度な体型管理による問題
・アイドル本人の体調不良の可能性
・痩せこそが美と考える社会的影響

アイドルが体調不良にならないための対策
・アイドルに栄養学の専門家サポート受けさせる
・アイドル保護、社会的影響について行政介入
・正しい身体、精神的管理方法を学ぶ

アイドルの体型管理は根深い問題ですが、アイドルを守ることは、大きく見れば社会やアイドルに憧れる幼い子どもたちを守ることにも繋がるのかな〜と思って今回の記事を書きました。

感想などお寄せくださると嬉しいです。
最後まで読んでいただきありがとうございました。

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