2021年9月24日に1stフルアルバム「CRAZY IN LOVE」をリリースし、同日のカムバックショーを皮切りにカムバック活動を開始したITZY。音楽番組、音楽祭への出演を始め、ラジオやバラエティ番組への出演、VLIVEなど休む間もなく精力的に活動し、10月17日の音楽番組「人気歌謡」への出演で、約1か月のカムバック活動を終了しました。
10月25日には「CRAZY IN LOVE」のスペシャルエディション発売や、ヨントンスケジュールは残っているものの、音楽番組へのリード曲での出演という意味での期間をメンバー全員が無事に走り切ったことになります。
ここでは、アルバム「CRAZY IN LOVE」活動の成績や順位を分析して、筆者の私見を書きたいと思います!
売上とチャート順位
フィジカル(CD)成績は、初日売上5万5,546枚。初週売上25万9,705枚。(HANTEOチャート)
前作の「GUESS WHO」が、初日売上6万4,116枚、初週売上20万130枚(HANTEOチャート)なので、順調に売上は伸びています。前々作の「NOT SHY」は、初日売上5万7,226枚、初週売上14万4,355万枚(HANTEOチャート)のことからも、右肩上がりの成績だということが分かります。
アメリカのアルバム成績チャートであるビルボード200では11位(10月4日付)で、前作「GUESS WHO」の148位よりも上昇。ストリーミング(音源)では、発売日翌日の9月25日のワールドワイドitunesアルバムチャート1位。
日本ではiTunesのK-POPアルバムチャートとポップチャートをはじめ、LINE MUSICのアルバムチャート、mora海外アルバムチャート、Amazon Japanの人気アルバムチャートで1位を総なめにした。タイトル曲「LOCO」は、グローバル音楽フラットフォームSpotifyの9月24日付けグローバルトップ200チャートに121位にランクインし、韓国ではNAVER MUSIC(VIBE)の急上昇チャート1位、Bugs!2位など、音楽配信サイトのリアルタイムチャート上位にランクイン(9月27日)
ITZY、1stフルアルバム「CRAZY IN LOVE」が各ランキングで1位を獲得!日本でもチャートを総なめ – Kstyle
CD売上、各チャート共に好調な成績を収めた活動でした。
音楽番組3冠
リード曲「LOCO」を引っ提げての音楽番組では3冠を果たしました。
10月8日「MusicBank」
10月10日「人気歌謡」
10月14日「M COUNTDOWN」
1位候補に挙がり、惜しくも2位が2回、3位が1回です。
音楽番組3冠は、ITZYの活動史上もっとも少ない数です。
要因としては、他アーティストがさらに好成績を収めたことが挙げられます。
9月17日からカムバックしているNCT127さんがグランドスラムとMカトリプルクラウンを含む10冠という好成績をおさめ、10月5日からカムバックしているaespaさんが初日売上14万7,195枚、初週27万6,877枚(HANTEO)と、驚異的な音源成績で、音楽番組1位を獲得しています。
この2組と活動時期が被ったこと、そして、10月9日の音楽中心では8月カムバックのKeyさん(SHINEE)とRed Velvedさんに惜しくも敗戦しています。おそるべきSMアーティストといったところでしょうか。
ITZYの成績と活動は過去最高を更新していますが、少々悔しい思いも残ります。
TMA「今年のアーティスト賞」受賞
カムバック期間中の10月2日に行われた音楽授賞式「2021 THE FACT MUSIC AWARDS」で、「今年のアーティスト賞」を受賞しました!
「Mafia,in the morning」「Sorry not Sorry」「LOCO」の三曲を披露。そのほか、KPOPアーティストが集まる音楽祭には9月26日のKCONに出演、10月10日の江南フェスティバルには雨の中でのパフォーマンスを披露しました。
これから年末にかけての音楽祭、授賞式もたくさん行われます。もちろん賞がすべてではありませんが、ITZYの努力が報われる一つの形として、喜ぶ姿を見られたら幸せですね。
感想
パフォーマンス
パフォーマンスの感想というか、私の好きな部分をご紹介します。
動きを分かりやすくするためにGIFにしました。
LOCO
①「ダンスブレイク膝つき」
みんな大好きだなとこだと思います。股を開いて膝をつくという、一見セクシーに偏りそうな振り付けですが、上半身をめちゃ反って頭も振ることでワイルドさとスピード感を持たせていますね!
MVとダンスプラクティスとCHOOMのみで披露しているこの振り付け。
思わず膝とか腰を心配せずにはいられない、高難易度だけどかっこよさ半端ないパフォーマンスです。
②「ダンスブレイク本編」
曲調が一転して、笛とパーカッションでアジアン?ラテンっぽくなるダンスブレイク。音の終わりを長く重めにとって、全身のアイソレで魅せています。よく見ると全身波打ってます。この動きが30秒続くので、本当体力いるなーと思ってみていました。
③「So~デンジャラス」
私的キリングパート、リアさんの「デンジャラス」です。テントンを自在に操る感じたまんないです。
お胸なでなでした後にキュートな笑顔を見せるこのバージョンがお気に入り。
SWIPE
①「スタート」
スタートポジションがまず可愛い。
②「アイソレと細かいヒット」
リズミカルというよりも細かい動きのニュアンスで魅せるSWIPEの振り付けは、リュジンが最も得意とするところだと思います。アイソレの中に小さなヒットを入れて止めることでメリハリをつけています。
表情とも相まって、印象に残っています。
③「群舞」
これはリュジンのチッケムですが、リュジンを起点として、他のメンバーが指で動きをつける振り付けはマピアの時もあったような。この衣装はお腹が出ているのでアイソレが分かりやすいですね。すごい動きで腰おとしてますね。
コンセプト未消化
リード曲の「LOCO」は「恋に溺れる」という新コンセプトへの挑戦でした。
キュートな衣装に身をつつんだITZYは新鮮で可愛かったです。
しかし「私は私!」という曲の主人公とITZYの姿を同一化して応援してきた私にとって、恋するITZYコンセプトがいまいちピンと来なかったのも事実。
もちろんパフォーマンスはとても良かったのですが、それまでの「Love myself」が強烈すぎたためか、今作のメッセージがいまいち響いてこなかったです。
サウンド的にはITZYの王道ともいえるダンスミュージックですが、強烈なフックは少な目。他グループが奇抜な音や高音での掛け合いを繰り出してくる中ではどうしても目立たない気がしました。
こんなこと言うなんて本当にファンかよ?と思われるかもしれません。
自分でもそう思います。頑張っているITZYやスタッフの姿を見ると心が熱くなりますし、笑顔にもなります。しかし、そうであるからこそ、多くの人に認めてもらいたい、聴いてほしいと思う気持ちもあるのです。
ストリーミング最盛の今、ファンが多くCDを買えばチャートに入れられるというわけではありません。多くの人に繰り返し聞いてもらえる曲をリリースする必要があります。
スキルが申し分のないITZYがもう一段階上に上がるためには、大衆に支持を得た「WANNABE」以上のヒットが必要であり、「LOCO」は制作陣からそれを狙っているものだと感じていたので、その様な手ごたえを感じられなかった(私がです)のが少し残念なのでした。そもそもヒット曲は全世界のアーティストが欲しているけれど、なかなか手に入らないもの。
ヒット曲は、曲の良さだけでなく、出逢うタイミング、メンバーとの相性、音楽業界の状況など運にかかることも多く作るのは簡単ではないです。グループの活動期間に一曲でもあればそれだけで幸運というもの。すでにスマッシュヒットを遂げている「WANNABE」があるだけでも幸せかもしれません。
今後は日本活動が控えているITZY。日本での認知度や人気が上がれば、それだけ大ヒットにも近づけるので、その活動にも期待ですね。
まとめ
ITZYの1stアルバム「CRAZY IN LOVE」は過去最高の売上とチャート成績を残し、音楽番組成績は強力なライバルが続々とカムバックするなか、堂々の3冠を果たしました。
9月24日から10月17日までの約1か月のカムバック期間を無事走り終えたITZY、本当にお疲れさまでした!